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【書評】AIとBIがもたらす変化に人間は適応できるのか。波頭亮「AIとBIはいかに人間を変えるのか」

更新日:

AI(人工知能):Artificial Intelligenceが、人間の生活にかつてない変化をもたらそうとしている。

多くの仕事がAIに代替される中で、人間はどうAIと共存するのか。

そして、そのような未来でBI(基礎的給付):Basic Incomeが果たす役割とは。

かつてない変化の時代にどう生きるか、貴重なヒントが詰まった1冊。

こんばんは、まいたけ(@maitakesan1)です(^-^)

波頭亮「AIとBIはいかに人間を変えるのか」をレビューしてみたいと思います。

全体の感想

想像もしない未来が書かれた驚きの一冊でした。

同時に、とてもワクワクできる本でもあります。

第一章 AIの能力とAIがもたらす未来

急速に進歩するAIは具体的にどんな能力・可能性を持っているのか?

その世界で私たちはどうAIと付き合っていくべきか?

 

第二章 BIの意義と、必要とされる背景

BIとは何なのか?

そのメリットと実現の障壁は?

ということが詳しく説明されています。

中でも、BIが必要とされる背景、社会福祉、セーフティネットの現状は是非読んでほしい部分。

社会が変容してもずっと変わらない社会保障制度の問題点は、BIに興味がない人も必見です。

第三章 AIとBI

一見関係のないAIとBIが、セットで語られるべき理由。

著者の予想する未来が本当に訪れるかは誰にも分かりませんが、かつてない変化が起きるのは確実です。

その時に自分はどう行動するのか。

予測できない不確実な未来に、幸福に生きるヒントを得た気がしました。

 

印象に残った部分を自分なりに解説

続いては、特に印象に残った部分を僕なりに解釈していきたいと思います。

AIが苦手とする仕事の特徴 79P

AIが担うことが難しい仕事の特徴、性質としては、

ⅰ.身体性ベースのマルチタスク要素

ⅱ.直観/直感の要素

ⅲ.クリエイティブ要素

という人間ならではの3つの要素が挙げられる。

i.身体性ベースのマルチタスク要素

「身体性」とは、要するに体を使う要素のこと。

マルチタスクとは臨機応変さが必要な仕事と言えるでしょう。

状況に応じて様々な身体的作業を行うことは、身体を持たないAIには極めて困難です。

 

ⅱ.直観/直感の要素

膨大な経験と学習に基づき、最適な行動を取る力。

論理的に答えを出せない問題も、AIの苦手分野です。

 

ⅲ.クリエイティブ要素

AIは「アート的な」作品は作れるが、そこに作者ならではの背景や感情は存在しない。

人間は、世の中を常に”人間に適した”社会に作り変えてきた P93

「論理的に考える」能力はAIが上回っていても、不確実な未来を予想し、環境を作り変える能力は人間ならではの仕事であり、能力。

これからAIが急速に発展していく未来においても、人間がしっかりと環境を整備し、コントロールしていかなくてはいけない。

 

人間の能力低下リスク P97

AIが進化・発展し、人間がその能力の最大活用を図るような世の中になってしまうと、人間が本来持っているはずの能力特性を失っていってしまう恐れがあるのである。(中略)
人間は、AIには無い人間の強みとしての感受性や共感の能力を習得・向上させていくことはもちろんであるが、同時にそれと並行して、AIを合理的に使いこなせるように自ら考え自ら判断するための理性や知性の力も衰えさせてはならないのである。

AIに真似できない人間の能力(身体性・直観・クリエイティビティなど)は、生きているだけでは獲得できない。失敗を繰り返し、試行錯誤する中で身に付くものである。

AIによって日常生活の多くの仕事を代替される中で、それらの能力を失ってしまえば、人間がAIの下位互換になってしまうこともあり得るのだ。

人間ならではの能力を鍛え、AIと人間で役割分担することが求められる。

BI(基礎的給付)について P94

BIは「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ために国民全員に現金で与えられる基礎的(Basic)給付(Income)で、政治学では"生存権所得"とも言われている。

様々な社会保障を一元化できる、要件がシンプルなために給付漏れがない等の点が評価されている。

BIのメリット ④働くインセンティブが失われない P115

収入があるとその分減額される生活保護と違い、余分な収入は全て自分のものになる点。

いくつかの社会実験でも、実証されている。

逆に言うと、次に述べるように現状の生活保護の異常さが浮き彫りになる。

 

日本の生活保護の実態 P117

収入面から見た本来の受給資格者のうち2割の人にしか生活保護が支給されておらず、申請を却下された結果として毎年のように餓死者や凍死者が発生している現状に鑑みると、制度と運用の早急な見直しが必要であることは言を俟つまでもないであろう。

申請に煩雑な手続きが必要で、申請しても色々な理由で給付を断られがちな現状の生活保護制度。

0.4%の不正受給を更に減らすことが重視され、不正受給を見逃すと減点される仕組みのため、本来給付を必要とする人が救われない現状がある。

 

BIの経済的メリット ②企業・産業界も活性化させる P123

失業した時のセーフティネットが国によって整備されていれば、解雇規制の緩和や雇用保険の軽減といったことも期待できるであろう。つまり公的なセーフティネットが整備されることで企業の負担が軽減され、より自由に、合理的に市場対応することが出来るようになるのだ。

 

実際、手厚い社会保障で国民生活のセーフティネットが整備されている北欧諸国の経済が、2000年代以降、北欧以外のEU諸国以上に好調なのは、こうした解雇規制が緩いことなどを背景とした自由な企業活動によって産業構造が高度化し、生産性の向上が継続しているからである。

日本人の生活を支えてきた3つの要素

①年功序列・終身雇用

②複数世代同居による家族の役割分担

③社会保障による公的なセーフティネット

このうち①と②が消失しかけている現在、BIがその代替となり得る。

BIが導入されることによって「賃金に見合わない労働」を労働者側が避けることができるようになれば、市場メカニズムを通じて過酷な労働に対する報酬は相応の水準まで上昇する。(中略)
そして、意にそわない働き方を避けることができるという選択肢が働き手側に与えられることで、人々の人生の自由と豊かさが向上することになるのである。

生きるために、最低限の賃金で働かざるを得ない人への救済となる。

そうなれば、不人気な仕事は不当に低い賃金を本来の価格に改めざるを得なくなる。

現行の社会保障制度の限界 P181

かつては、人が生きていく上での危機的状況に陥るリスクに対するセーフティネットとして、3本の柱で日本人の生活と人生を支えていたのに対し、人口動態の変化をきっかけにしてそうしたセーフティネットが成立するための条件が損なわれてしまい、近年では実質的に自分で自分の人生と生活を守らなければならない社会へと変容しているのである。

そして、こうした変化によって起こるのが消費の沈滞である。いつ職を失うか分からないからお金を使わずに貯蓄しておこう、年金が支払われなくなるかもしれないからなるべくお金を貯めておこう等、お金を使わないことへの意識はますます強まっている。

社会の変化に制度がついて行っていないために、所得格差が拡大している現状。

日本の相対的貧困率は16.0%に達し、2011年時点でOECD諸国中6位。

 

BIとAIがセットで語られるべき理由 P198

BIはAIが生産活動の大半を担うようになった時に大多数の人々に生活の糧を保証する、人間が生きていくための新しい社会の仕組みであり、新しい社会を回すための方法論なのである。(中略)

そしてAIとBIが人々を導いてくれる”新しいステージ”において、BIは人々の生活を保障する仕組みであるだけでなく、「働かなくても、食ってよし」という新しい社会規範と理念をももたらしてくれることになる。そしてこの新しい社会規範こそが、人類にとって歴史的な進歩の意義なのである。

 

AIとBIが経済にもたらすインパクト P223

人間が生きていくために必要な仕事はほぼAIが代替するようになる。

生きていくために必要な最低限のお金はBIによって保証される。

その時、人間は働かなくなるのか?

 

労働なき時代の仕事と活動 P239

人が生きるための労働はもっぱら奴隷が担っていたギリシア時代の市民。

人々が人生の時間とエネルギーを芸術や政治に使ったため、それらの分野が劇的に発展し、今日のあらゆる分野の原点となった。

人間は、働く必要がなくなってもそのエネルギーを何かに使わずにいられない本能を持っているのだ。

 

最後に

正直なところ、著者のいう通りの未来になるのかと言われると全くその通りにはならないと思います。

ただ、この先の未来でとてつもなく大きな変化が起きることは避けられないでしょう。

それは確実だと思います。

その時の為に、今から準備しておくこと。

どんな未来になるのか心配でもありますが、同時にすごくワクワクできる本でした。

不安に思うだけでなく、楽しんで生きていこう。

前向きな未来を人間の力で作っていこうよ。

という気持ちになりました。

 

それではまた!

 

 

【備考】

ブログに使った時間 82.5h

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