長時間労働のイメージがある飲食業。
僕も3年半程居酒屋チェーンの社員をやっていましたが、やはり残業が多い会社でした。
なぜ、飲食業は残業が常態化している会社が多いのでしょうか?
お疲れ様です、まいたけ(@maitakesan1)です(^-^)
残業ってきついですよね。
僕が昔いた会社は毎日残業で、精神も肉体も大変でした。
この記事では、飲食店で残業がなくならない理由を考えてみました!
最終更新:2018/4/13
残業の象徴、大晦日
毎年、大晦日が来るのが憂鬱でした。
何故なら、カウントダウンで盛り上がったお客様がそのまま朝まで飲み続けて、いつも以上にぐちゃぐちゃになったお店を綺麗に片づけた後、月末恒例の棚卸が始まるからです。
最悪な年は、テーブル席でお客様同士がケンカ、トイレが汚物まみれ、座敷でヤンキーが暴れてテーブルがひっくり返る・・・という阿鼻叫喚の地獄絵図。
更にその月の売り上げ・人件費・経費精算をまとめてデータ入力し、最後の作業が終わるときにはもう今日の営業の準備が始まる・・・なんてことも。
なんで大晦日と元日に一年で一番辛い思いをせんといかんのだ。。。
と当時は思ってました。
働いている時はあまりの辛さに思考停止していましたが、なぜ飲食業はブラックな会社が多いのか?
いくつか思い当たるので、並べてみます。
飲食がブラックになってしまう表向きの理由
①営業時間が長い
営業時間が11~20時の、例えば洋服屋さんなら、前後1時間の準備片づけを入れても11時間労働。
しかし、飲食ではランチ営業~翌5時とかのお店も多いですよね。
単純に、必要な人手も多くなります。
②FL比率(食材費・人件費の割合)が評価に関わる
この数字が悪いとしこたま怒られます。
小さいお店だと、どうしてもこの比率が高くなってしまうので、目一杯サービス残業して人件費を節約する。
今改めて書くと狂気の沙汰ですが、上司が怖くてこういうことやっちゃうんですよ。
ここでは書けないですが、追い詰められてもっとえげつない不正を働く人もいました。
③残業の無限ループに陥る
忙しすぎて思考停止する→業務を効率的に回すための工夫が出来ない→疲弊して効率が落ちる→更に残業する
これにはまった人は辞めるか、ゾンビのように働き続けるかのどちらかになります。
この状態は本当に辛いです。
僕も一時こんな風になりましたが、毎日生きるのに必死で何も考えられませんでした。
本当に、働きすぎは絶対だめですよ。
飲食がブラックになってしまう真の理由
上記①~③の理由、もっともらしく見えますよね。
でもこんなのは、表面的な理由に過ぎません。
結局のところ、経営側が残業をなくそうと思っていない。
優先的に労働環境を改善しようと思ったら、何かしらの策が取れるはずですよね。
それを取らずに、売上目標だけは維持し続ける。
それで残業がなくなるはずがないんです。
①サービス残業は人件費の節約になる。
口が裂けてもこんなことは言わないでしょうが、現場にとっては同じこと。
「お前たちの犠牲のもとにこの会社は成立している」と従業員に言ってるようなものです。
そりゃあ離職率高くなりますね。
②過酷な環境でも勝手に結果を出す人材が欲しい
「自主性」
「当事者意識」
「経営者目線」
この言葉を盾に、どれだけの理不尽が正当化されてきたことか・・・
そう言われれば自分も足りない部分あるよな、と思って働いてる人に言ってあげたい。
「騙されてるよ」と。
あなたの意識不足と、サービス産業は別の問題です。
③成果が出ないのは現場の努力不足
飲食業の経営者は創業期からとんでもなく働いてきた人が多い。
その人たちにしてみれば、成果が出ないのは現場の力不足でしかないでしょう。
それもあるかもしれません。
しかし、次々と競合がでてくる中で創業期と同じ業績は、はっきり言って無理です。
少なくとも僕がいた会社は、新業態にも人材にも力を入れてなかった。
でも結果は求める。
これって理不尽じゃないですか?
ブラックな環境で本当につらいのは無力感
現場にいて一番つらかったのは、「必要とされてない感」でした。
残業もきついけど、自分の頑張りが無意味に感じられるのが一番きついんですよね。
いつも数字のことで詰められて、全然褒めてもらえない。
アルバイトが採用できなければ、休みなしで働かないといけない。
それでもなんとかしようと必死にやっているけど、ただ店を回しているだけで成果は出ない。
それでまた怒られる。。。
これが繰り返されると、自尊心がどんどん小さくなっていくんですよ。
自分なんて全然だめなんだって思い込んで、ちょっと怒られただけで委縮して。
こうなると、上司に怒られたくない一心で一生懸命やるんですが、上手く行くはずもなくどんどん負のループに陥ってしまう。
こんな状態でよく3年半も働けたと思います。
そんな訳で、残業よりも無力感の方が僕にとってはしんどかったです。
っていうのも最近気が付いたことですけどね。
やっぱり、○○を改善したい!と思って自発的にやってる時はそんなに疲れないです。
労働環境とモチベーションはもっと重視されるべき
労働環境と従業員のモチベーションは、もっと重視されるべきです。
日本人は同じ職場で働き続けるのが普通だと思ってるから、つらくても転職しない。
そうすると、経営者もこれでいいと思うから改善されない。
結果、従業員は不幸せ。
従業員が不幸せでモチベーション低いから業績も上がらない。
お互い不幸になってますよ!
過酷な環境からは早く逃げ出しましょう。
少なくとも、ずっとそこにいたらもっと不幸になります。
関連記事
①ブラックな会社は人が集まらないのが普通になる
②労働環境改善に取り組まざるを得なくなる
この流れを作っていかないと絶対によくなりません。
転職市場が熱い今こそ、動くチャンスです。
もっと働きやすい社会になったらいいですよね。
それでは、ここまで読んで頂きありがとうございました。
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